クリスマス（12月25日）の4週間前の日曜日からクリスマス・イブ（12月24日）までの期間は「アドヴェント（待降節）」と呼ばれ、ドイツ圏のほとんどの都市では、大人も子供もこぞってクリスマスの準備を始める。キリストの誕生を祝う、一年で一番大切な時期となる。
暗くて寒いヨーロッパの長い冬。それでも、期間中は町の中心広場にはクリスマス・タワーやツリーが出現し、イルミネーションに飾られた露店市が立ち並ぶ。ホットワイン（グリューワイン）や、焼きソーセージの屋台も出て大賑わい。クリスマスマーケットは彼らにとって『幸せな場所』に違いない。
暖かい服装に身を固め、冷え込むクリスマスマーケットには欠かせないグリューワイン（シナモンやクローブなどのスパイスが入った温かいワイン）を飲みながら散策すれば、きっと皆さんも幸せな気分になれると思います。経験上のご注意事項はたったひとつ「決して一人では行かないこと！寂し過ぎます。」
① 【ドレスデン】 世界最古のクリスマスマーケット。14ｍというギネス認定の世界一高いクリスマス・ピラミッドがここの目印。伝統的なクリスマスケーキ（シュトーレン）も、ここが発祥と言われている。
②左） 【ドレスデン】 沢山の蝋燭や人形で飾られた巨大なクリスマス・ピラミッドのイルミネーション。美しくライトアップされたこの下では、恋人達の会話もはずむ。
③右） 【ニュルンベルク】 世界一有名なクリスマスマーケット。後ろに見えるのが聖母（フラウエン）教会。その前のマルクト広場が会場。中世の面影が残る華やかなマーケットだ。
④左） 【ニュルンベルク】 どの街のマーケットでも、一番人気は焼きソーセージを売るお店。おばさんもおじさんも嬉々として焼いていた。小腹を満たすにはちょうど良い。
⑤右） 【シュツットガルト】 世界最大のマーケット。何と280以上もの露店が並んでいるらしい。世界一美味しいソーセージだと勧められて、熱々のソーセージをパンに挟んで食べた。マスタードをたっぷり付けて。
⑥ 【ストラスブール】 ドイツとの国境の町。クリスマスの朝、木組の家が建ち並ぶ静かな通りを歩いた。向こうから来た二人連れの女性と朝の挨拶を交わした。私は「Guten Morgen！」向こうは「Bonjour！」
⑦左） 【ストラスブール】 ドイツ語とフランス語が入り交じる賑やかなマーケット。まさに国境の街アルザス地方のクリスマスマーケットだ。
⑧右 【ストラスブール】 マーケットの灯りが消える深夜には、街に静寂が戻る。目の前に巨大なゴシック建築の教会「ノートルダム大聖堂」の影が迫ってきた。
⑨左 【プラハ】 街の中心を悠々と流れるチェコのシンボル「ヴルタヴァ（モルダウ）川」。そこに架かる最も古い橋「カレル橋」。橋塔のてっぺんに登り、対岸のプラハ城と赤煉瓦の屋根が続く街並みをしばらく眺めていた。スメタナの有名な旋律がずっと頭の中を流れていた。
⑩右 【プラハ】 街の中心にある「旧市街広場」がクリスマスマーケットの会場。中心に立つ大きなクリスマス・ツリー。「百塔の街」と言わしめる美しい中世建築に囲まれて、美しく輝いていた。
⑪ 【ウィーン】 5つの尖塔が美しいネオ・ゴシック建築の市庁舎。この正面の広場と、ハプスブルク家ゆかりの「シュテファン寺院」前の広場が、クリスマスマーケットの会場になる。
⑫左） 【ウィーン】 昼間の市庁舎前のマーケット。冬のウィーンは毎日暗い空が続く。一日中寒い日だったが、この市庁舎の地下にあるレストランで食べた（ウィンナー・シュ二ッツェル）は絶品だった。
⑬右 【ウィーン】 グラーベン通りに沿って長く続く空中イルミネーション。この通りの突き当たりがシュテファン寺院。その裏のホテルに宿泊した。毎朝のモーニングコールは寺院の鐘の音だった。
⑭左） 【ウィーン】 ハプスブルク家の歴代皇帝の居城「ホーフブルク（王宮）」。日曜日の朝、王宮の中にある「王宮礼拝堂」のミサで、ウィーン少年合唱団が歌う賛美歌を聴いた。礼拝堂に響く天使達の歌声は今でも忘れられない。
⑮右） 【ウィーン】 ウィーン・フィル楽団の本拠地「楽友協会（ムジークフェライン）」。その大ホール「黄金のホール」で、モーツァルトのシンフォニーを聴いた。この時は立ち見席だったが、元旦にはここでニューイヤーコンサートが演奏される。
⑯ 【パリ】 シャンゼリゼ大通りも、毎年クリスマスシーズンになると、ご覧のとおり赤いイルミネーション一色の通りに変わる。
⑰左） 【パリ】 チェイルリー公園のクリスマスマーケットで、趣向を凝らした小さな売店を見つけた。ここでも赤い服を着たおじさんが一人でホットワインを売っていた。
⑱右） 【パリ】 デパート「ギャラリーラファイエット」の吹き抜けロビーに、毎年飾られる巨大なクリスマスツリー。様々なオブジェが飾られ買物客の目を楽しませてくれる。Merry Xmas❗
4号棟Yさんが地図を作って下さいました。
