グリーンヒル鴨志田西団地 オフィシャルホームページ

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K さんの西の国から(第 2 回)”うちぬき”とは

    西日本最高峰の石鎚山(1982m)を源とした加茂川の伏流水が地下80100mを流れ西条市一帯で自噴井戸として湧出している。「うちぬき」※とは地下水帯に直接井戸のパイプを打ち込み動力を用いずとも水圧によって勢いよく自噴する地下水のことです。その数は市内周辺だけでも2000ヵ所はあると言われています。
  昭和60年うちぬきは環境庁により名水百選に選定されました。岐阜県揖斐川町で開催された全国利き水大会でうちぬきは2年連続(平成7.8年)全国一位のおいしい水に選ばれました。うちぬきは名水であって、しかも「おいしい水、安全な水」でもあるという恵まれた条件を備えたまさに奇跡の水です。
  水温は年間通して夏冷たく冬暖かい1314度、硬度28mg/Lの軟水です。 では西条市内で自噴するうちぬきを散歩がてら写真で紹介しましょう。

昔人力により鉄棒を地面に打ち込み、その中へくり抜いた竹を入れ自噴する地下水を確保しました。この工法は江戸時代中頃から昭和20年頃まで受け継がれてきました。「うちぬき」の名の由来です。

 以下の写真に付けた①~⑰の番号に対応した場所を、google地図上で確認できます。写真⑭の後にgoogle地図を添付しましたのでご参照ください。

 

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掛樋(かけひ) ;水をまっすぐに流したり、堰き止めて流す道を変えたりと幾通りもの使い方をします。

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 関連地図 4号棟Y氏 提供

 

後書き

     西条市民のほとんどは生まれた時からうちぬきの恩恵を受けて育ちました。昔は多くの家に台所の土間にコンクリートのうちぬき井戸がありました。西瓜🍉果物野菜など水に浮かべて冷やしたり、自然の冷蔵庫でした。水温14℃は丁度よい冷え具合でした。 今も昔と変わらず野菜や米を洗ったり、飲んだり、うちぬきは西条市民の大切な生活用水です。

 

  決して涸れることのない天然の地下水うちぬきはあって当たり前じつに贅沢な使い方をしてきました。例えば水を出しっ放しで使う様子は他から来た人は何とももったいない贅沢な使い方をするのか、と驚かれます。今は昔と比べ限りある水資源の大切さを学び大事に使っていますが、まだまだ他と比べ贅沢な使い方をしています。

 

瀬戸内沿岸や宇和島地方はよく渇水水不足に見舞われますが西条市だけは決して渇水水不足にはなりません。うちぬきのおかげです。かつて松山市が酷い渇水に見舞われた時、西条市から給水車にうちぬきを積んで何度も松山市へ往復しながら運びました。

 

昔、隣町新居浜市の親戚が来た時、まず水(うちぬき)を飲みたいと言ってコップに注いでうまい、うまいといいながらガブガブ飲んでいました。砂糖水に氷を入れただけの飲み物も好評でした。

 

西条の各家庭のほとんどはうちぬきを汲み上げすべての生活用水に使っています。天然の地下水なので水道料金が要りません。西条市ではペットボトルの水やお茶は売れないとよく言われています。

 

限りある大切な資源うちぬきに日日感謝しつつ大事に使っていきたいと思います。

                                        (元19号棟K)