グリーンヒル鴨志田西団地 オフィシャルホームページ

このホームページは、行事の案内や報告を中心に、会員の方が楽しんだり役立ったりする情報を掲載し、皆さんの生活に潤いを与えるものにします。

Cさんの西団地樹木紹介 第2回 「ケヤキ」

 「ケヤキ」はニレ科ケヤキ属の落葉高木で、コナラ、クヌギと並んで黄葉を彩る大木です。写真1にあるように、当団地のケヤキも随分立派になっており、陽に当たり黄金色に輝く様は晩秋の楽しみのひとつですね。ケヤキは木目が美しく、磨くと著しい光沢を生じます。堅くて摩耗に強いので、家具・建具等の指物に使われます。弾力と重さがあり音を反射しやすいので、和太鼓の材として最高のものとされています。日本家屋の建築用材としても古くから多用され、神社仏閣などにも用いられました。しかし、今は高価となり、なかなか一般の住宅には使えなくなっています。

f:id:kn-shikajii:20210526172853j:plain

 写真2に示すように、若木の樹皮は滑らかですが、成木では斑に剥がれます。葉は鋸葉で葉脈が隆起しているのが特徴です。

f:id:kn-shikajii:20210526173036j:plain

 また、写真3に示すように、雌雄同株 で雌雄異花です。花は4 - 5月頃、葉が出る前に開花するそうですが、恥ずかしながら、きちんと見た記憶がありません。実は固い殻の丸い実だそうですが、同様に見たことがありません。

f:id:kn-shikajii:20210526174252j:plain

 ケヤキは当団地には70本ほど有ります。かなりの高木になりましたので、建物の近くにある場合は、日照障害や建物への根の影響が問題になります。また、春には樹液が沢山落ちますので、駐車場の車を汚す問題もあります。3年毎の通常剪定では、直ぐに新しい枝が伸びて、剪定前以上に枝葉が繁ってしまいます。そもそも、このような高木が団地の建物近くにあること自体がおかしいとも言われています。

 とにかく、このままにはできないので、極端に建物や駐車車両に近いケヤキは”伐採”、少し周りに余裕があれば”特別強剪定”、強風で倒れても大丈夫そうな場合は”通常剪定”対応と決め、この数年で対処する計画が進んでいます。

 ”特別強剪定”の例を以下の写真で説明します。冬に5~6mの高さの、幹数本の所でバッサリと横に切ります(写真4)。春になると細かな枝がたくさん目を出します(写真5)、2年ほどで、伸びた枝の内、上方向に伸びている枝を幹毎に数本残して、他の枝を剪定します(もやかき、写真6)。写真7は、超強剪定後4年半になりますが、上に伸びた枝がコンパクトにまとまっています。このため、6~7年周期で超強剪定を繰り返せば、日照や樹液に関わる障害も少なく、5~6m高という低い位置での枝の伐採も容易なので、低費用での管理が可能になると期待しています。

f:id:kn-shikajii:20210526175149j:plain

f:id:kn-shikajii:20210526175214j:plain

 ただ、ケヤキは突然の倒木や枝の落下で人身事故も起こしています。ベッコウタケが根元に生えると根株の内部を腐らせるのが原因とのことです。横浜市では2014年度にユリノキ、ケヤキ、桜類の街路樹5300本を調査し、135本(2.5%)でキノコの寄生を確認したそうです。当団地のケヤキ70本あまりの中で1~2本に寄生があってもおかしくありません。樹木診断など不断の注意が必要ですね。 (7号棟S)